「一度ネガティブモードに入ると、どんどん沼にはまってネガティブループになってしまう」
こんなこと、ありませんか?
途端に周りの嫌なところ、自分の嫌なところにしか目がいかなくなるんですよね。
ストレスを紛らわせるかのようにコンビニで大量にお酒とジャンクフードを買って暴飲暴食してしまう。
そして痛みから逃れるようにスマホを無限スクロールして、気がついたら深夜の2時30分…。
「何でこんなネガティブになってるんだ自分。ネガティブになってどんどん落ちぶれる自分はダメなやつだ」
しまいにはネガティブモードになっている自分自体に嫌気が差し、さらにネガティブに拍車がかかって止まらなくなってしまう。
こんな経験、皆さんもあるのではないでしょうか?
できることならネガティブ感情をうまく扱えるようになって、
安定して穏やかな気持ちで過ごしたいですよね。
今回は「日記を書く」ことでネガティブ感情とうまく付き合う方法をお伝えします。
僕自身、気がつくとついネガティブ思考に走ってしまう人ですが、
3年間日記を書き続けたことで少しずつネガティブ思考に振り回されることがなくなってきました。
僕の当時のネガティブ体験を例に挙げながら、
- なぜ日記を書くといいのか
- どのように日記を書けばいいのか
- どうすればネガティブ思考に振り回されずにやっていけるのか
をご説明します。
この記事を読むことで、
- ネガティブ感情に対する捉え方が変わります。
- ネガティブ感情を消化(昇華)する具体的な方法がわかります。
- ネガティブ感情とうまく付き合っていけるようになる第一歩が踏み出せます。
ネガティブ感情に振り回されることで、ジャンクフードを食べてしまい健康が損なわれ、あるいはスマホをスクロールして睡眠が損なわれてしまいます。
こういった悪い習慣は、無理やり辞めようとしても辞められるわけではありません。
悪い生活習慣を変えるには、まずは自分の感情を知ることからです。
自分の感情を知ることで、やがて食事や睡眠の質も改善します。
自分を大切に思える健康な食事ができるようになりたい、
夜更かしせずにゆっくりぐっすり眠れるようになりたい、
とにかくネガティブループから抜け出して穏やかに過ごしたい…
そんな方はぜひこのブログを読んでみてください!
<体験談>高校時代、陸上のトラウマ
僕には、長年克服できなかったトラウマがありました。
高校時代の部活です。
陸上部に所属していて、長距離を専門に取り組んでいました。
陸上は中学の時からやっていて、当時から陸上が生き甲斐、陸上の記録が自分の価値、と思うくらい熱中していました。
でも高校では怪我と貧血が続き、1回も中学の時の記録を上回ることができずに引退しました。
特に引退までの数ヶ月は酷い鬱状態で、ほぼ毎日泣いてしまうくらいの自己否定、食べ物の味がしない、という状況でした。

陸上部引退から1年が過ぎ、大学での生活で、
ふと高校陸上のトラウマがまだ心に重くのしかかっていることを自覚しました。
陸上部でのネガティブ体験によって、
「自分には価値がない」という根本思想が強く根付いてしまっていたのです。
「あの頃の記憶に対して、けじめをつけたい。」
そんな思いで、高校陸上のトラウマを掘り返して、今抱えている感情を紙に書き出してみました。
紙に感情を書き出した結果、メンタルが回復することはありませんでした。
書きながら涙が止まらなくて、また当時の自己否定が蘇ってきただけでした。
「何も頑張れなかった自分は価値がなくて、ゴミ同然で…」
「皆自分のことを走力なくてメンタル弱いゴミだと思ってるんだろう」
「こんなことなら陸上をやらなければよかった。消えたい、消えたい…」
今は、時間の経過やジャーナリングによる自己受容のおかげで、高校陸上のトラウマを克服し
「あの経験があってよかった」
と、自然と思えています。
しかし当時は感情とうまく向き合うことができず、さらに自分を苦しめることになっていました。
そもそもネガティブ感情とどう向き合えばいいのか。
なぜ当時気持ちを書き出したら、さらにネガティブになってしまったのか。
どうすれば書くことでネガティブをうまく消化できるのか。
体験談も織り交ぜながら、ネガティブ思考との上手い付き合い方を書いていきます。
ネガティブ思考は、悪いものじゃない
まず、
「ネガティブになってはいけない」なんて全くない!
と強く言いたいです。
僕は放っておくとネガティブ思考が渦巻いてしまうような人ですが、この考え方で少し楽になりました。
「ネガティブでもいいじゃん!」
そもそも人間は、ポジティブだけで生きていけるわけがないです。
不快なものから自分を遠ざけて守るために、「ムカムカ」が存在します。
大切なものを守るために、「怒り」が存在します。
幸せな時間は永遠ではないことに気づいて、幸せに感謝して味わえるようになるために、「悲しみ」が存在します。
そして、ネガティブな経験や感情があるからこそ、ポジティブが際立って感動できるんです。
ネガティブもポジティブもあるからこそ、人の痛みを知り、癒せるような奥行きのある人間になれます。
ネガティブ=悪いものじゃないんです。
何も挑戦せず、何も期待しなければネガティブになるなんてことはないですよね。
ネガティブな気持ちになるってことは、望む未来があって、それに向かって行動した証なんです!
うまくいかなかったとしても、望むものに向かってチャレンジして、頑張ったってことなんです。
それを認めてあげましょう。
頑張れない自分、やる気が出ない自分、人に優しくできなかった自分も、
自分を守るための体の防衛反応だったんです。
自分らしく自然体でいたい、休息を取りたい、という体からの自然なサインなんです。
こう思うと、ネガティブが愛おしく思えてきませんか?
ネガティブを受容して、自然とポジティブに上向いてくるのを待ちましょう。
ネガティブでもいい。でも自己否定はしない
なぜ当時、高校陸上の感情を書き出したらさらにネガティブの沼に落ちてしまったのでしょうか?
自己否定の言葉を投げかけていたからです。
「自分は価値がなくて、ゴミ同然で…」
「皆メンタル弱いゴミだと思ってるんだろう」
「消えたい、消えたい…」
このような言葉、人に対しても同じことが言えますか?
人に言ったら傷つく言葉は、自分に対して言っても傷つくんです。
人には絶対向けないような言葉の刃を、自分自身に対して突きつけているのです。
それはセルフパワハラであり、セルフ虐待です。
「悲しかった」「辛かった」「怒っている」のネガティブな感情は素直に出してOKです。
でも、自己否定(自分には価値がない、消えたい、自分はなんてダメなやつなんだ等)の言葉は、ちょっとずつでいいので自分自身にかけないようにしましょう。
自己否定は暴力です。
奈落の底のように、一度はまるとなかなか自力では抜け出せないくらいに苦しんでしまいます。
人に言ったら傷つく言葉は、自分自身にも言わないようにしましょう。
人に優しくするのと同じくらい、自分のことも大事にしましょう。

自己否定の言葉が出てしまったら、
「ほんとはそんなことないんだけどね」
と、一言付け加えると良いです。
「ネガティブはOK。でも自己否定はしない」
ネガティブと自己否定の境界線ってわからなくない?
結局どうやって日記を書いたら気持ちが整理できるんだ?
そんな疑問があると思います。
ここからは具体的に、どうやってネガティブ感情を書くと気持ちが整理できて穏やかになれるのか、コツを3つお伝えします。
ネガティブ感情を書いて整理するコツ
①ネガティブワードから距離を取る
まず、単純にネガティブ思考から距離を取るという方法です。
ネガティブなことを紙に書き出すと、人や自分を責める言葉が止まらなくなってしまうことがあると思います。
「あいつが憎い、ばか、ばか、ばか、ばか…」
「なんて自分はゴミなんだ、消えたい、消えたい、消えたい…」
ネガティブワードを繰り返すと、さらに自分自身を追い込んで辛くなってしまいます。
ネガティブを受け入れつつ、このように書いてみると、どうでしょうか。
「あいつが憎い、ばかだ、と思った。」
「なんて自分はゴミなんだ、消えたい、と思った。」
「〜と思った」をつけることで、すっとネガティブな気持ちに距離ができたように感じませんか?
これは古賀史健さんの書籍『寂しい夜にはペンを持て』で書かれている方法です。
「〜と思った」と付け加えることで、ネガティブの暴走がストップして、
「なんでそう思ったんだろう」
と冷静に感情を観察することができます。
②ネガティブに「だからこそ」を付け加える
ネガティブな言葉でも、「だからこそ」を付け加えれば、
ネガティブとポジティブの両面から物事をみることができます。
高校陸上で全く結果が出せなかった。だからこそ、大学受験でリベンジしようと思って勉強を頑張り、第一志望の大学に合格できた。
高校陸上のせいでメンタルが不安定になった。だからこそ、同じようにメンタルが不安定な人の気持ちがわかり、助けることができる。
過去の事実はどうあがいても変えることはできません。
しかし、事実の解釈は自由です。
「黒歴史だ」と思ってしまえばそうなってしまうし、「人生無駄なことなんてない」と思えば本当にそうなります。
さらに言うと、事実自体はポジティブもネガティブもありません。
ある事実に対してポジティブに解釈するか、ネガティブに解釈するかは自由です。
物事に対して、ポジティブ面(メリット)、ネガティブ面(デメリット)の解釈ができます。
ネガティブワードが続いたら、「だからこそ」と続けることで、認知の歪みを治してみましょう。
コツ③小説の第一章のように、ネガティブを描写する
人生、最終的には全てうまくいきます。
根拠はないですが、僕はそう考えるようにしています。
ハッピーエンドの物語でも、その序盤、中盤には主人公の苦難が必ずある。
主人公の苦難があるからこそ、それが伏線となって物語が面白くなるんです。

ネガティブになって全て終わり、ではないです。
小説でいえばまだ第一章です。
どうせなら、この後来る大展開に備えて、ネガティブを細やかに描写しておきましょう。
高校陸上は怪我と貧血で全く結果が出せず、鬱状態にまでなった。
部員からゴミ扱いされ、蔑まれているという妄想が頭に充満していた。終盤は部員の輪に入ることすらできず、トイレの個室で時間をやり過ごすこともあった。
家族で外食に行く時も自己肯定感は奈落の底に落ちていて、せっかくのうなぎも、口の中をチクチクとする感覚しか感じることができなかった。
この経験が後にある人を救うとは、全く想像もしていなかった。
悩んで苦しんだ経験があるから、同じように苦しんでいる人の痛みが分かり、救えます。
奈落の底に落ちた経験があるから、
「失うものはない。あとは這い上がるしかない」
と、次に進むエネルギーになります。
今はネガティブでも大丈夫。あなたの物語は順調ですよ…!
ネガティブだったあの頃の自分に、頑張ったねと言えるように
誰しも、辛い経験や思い出したくない出来事があると思います。
ネガティブなことでもありのまま日記に書き記しておけば、
いつか日記を読み返す未来の自分が、ネガティブな自分を励ましてくれます。
過去に辛い経験があった人は、今の自分が過去の自分を癒してあげましょう。
今辛い人は、過去の経験を見返して、過去の自分に元気をもらいましょう。
未来の自分からエールを受け取る準備をしておきましょう。
日記を書くことは、自分の物語を書くことです。
ネガティブもポジティブもひっくるめて、ありのままの自分で物語を作っていきましょう。
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